この赤ワインを初めて口にしたとき、思わず感動がこみ上げました。
カーザ・ウォレスのワインは、
熟成を重ねてからリリースされるため、
現時点2025.05の最新のヴィンテージでも2018年。
飲み頃になるまで自社のカーヴで丁寧に寝かせるワイナリーは、
現代では珍しい存在です。
その味わいの秘密は、まず、卓越したブドウの品質にあります。
ビオディナミ農法を採用して、徹底したブドウ栽培している。
独自のソフトプレス技術を用いて、
ブドウに過度なストレスを与えず丁寧に搾汁。
この繊細なプロセスが、高品質でエレガントなワインを生み出します。
話は少し逸れますが、
約12年前にこのワイナリーを訪れた際、偶然、
有名なグラッパメーカー「ポリ」の担当者が
搾りかすを引き取りに来ていました。
彼の話では、
ポリはナチュラルワインの生産者の中でも
特に上質な搾りかすしか使用しないとのこと。
カーザ・ウォレスの搾りかすは
「非常に高品質」と太鼓判を押していました。
このエピソードからも、
ブドウの品質と丁寧な醸造へのこだわりが伺えます。
カーザ・ウォレスについて詳しくは以前アップした記事をご覧ください。
今回ご紹介する「イル・ロッソ2018」は、
カーザ・ウォレスのラインナップの中でも
エントリーレベルに位置しますが、
その完成度の高さは驚くべきものがあります。
果実味が溢れ、バランスが絶妙で、贅沢な味わいが広がります。
グランヴァンを愛するワイン通からカジュアルなワイン愛好者まで、
誰もが「本当においしい」と感じるクオリティです。
余談ですが、12年前の2013年7月1日発行の『ワインアート』No.71の自然派ワイン特集で、
北摂ワインズとしてこのイル・ロッソ2008を紹介したことを思い出します。
あの頃から、このワインの魅力は変わっていません。
驚くべきことに、この高品質なワインは税込4,000円を切る価格で楽しめます。
コストパフォーマンスに優れた、まさに「強者」と呼ぶにふさわしい一本です。
ぜひ、グラスに注いでその魅力を体感してください。
● イル・ロッソ 2018 ● Il Rosso, Monferrato Rosso DOC 2018 ●
● カーザ・ウォレス / Casa Wallace ●
名称:イル・ロッソ 2018
種類:赤
生産者: カーザ・ウォレス
産地:イタリア・ピエモンテ、クレモリーノ
品種:ドルチェット75% メルロー12.5%、カベルネ・ソーヴィニョン12.5%
アルコール度数:13.0%
酸化防止剤(SO2):17mg/L
酵母:天然酵母
容量:750ml
価格:3,960円税込
ピエモンテのモンフェッラートDOCで造られる「Il Rosso」は、ドルチェット(75%)、メルロー(12.5%)、カベルネ・ソーヴィニョン(12.5%)をブレンドした、エレガントな飲み心地が魅力の赤ワインです。生産者はカーザ・ウォレス。砂やシルトを含む肥沃な土壌に育つブドウは、ビオディナミ農法を採用したグイヨ方式の畑で栽培され、収穫はすべて手作業で行われます。
醸造には天然酵母を用い、発酵前に33hlのオーク樽で3〜4日間のプレマセレーションを実施。その後、16〜33hlのオーク樽で2〜3ヶ月かけて発酵を行います。マロラクティック発酵を経て、清澄やフィルター処理を行わず、9ヶ月間のオーク樽熟成を経て仕上げられます。年間生産本数はわずか5,000本と限られており、このワインの洗練された味わいは、まさにその品質の高さを物語っています。
よろしければこちらもご覧ください。