彼女のソーヴィニヨン・ブランは、年々、完成度が上がっている。
本当に、美味しい!
ナチュラルワインで「ソーヴィニヨン・ブラン」といえば、
真っ先に思い浮かぶのは、やはりフランス・ロワール地方。
アレクサンドル・バン、セバスチャン・リフォー、フランツ・ソーモンなど、
個性的で実力派の造り手が名を連ねています。
そんな中、私が近年とくに注目しているのが、
今回ご紹介するノエラ・モランタン。
彼女はさまざまな品種でワインを手がけていますが、
なかでもソーヴィニヨン・ブランの完成度は群を抜いており、
個人的には“ソーヴィニヨン・ブランの名手”と呼びたくなる存在です。
今回は、そんな彼女の新ヴィンテージの入荷に加え、
約2年前に入荷してからじっくり寝かせておいた
とっておきのキュヴェも合わせてご紹介します。
ぜひ、進化を続ける彼女のワインの魅力を味わってみてください。
ノエラ・モランタン/仏・ロワール
Noëlla Morantinはブルターニュ出身。
広告やマーケティングの仕事をしていた彼女ですが、
ある日、ブドウ栽培学の教授との出会いがきっかけでワインに目覚めます。
「これが私の道」と決意した彼女は、28歳でキャリアを捨て、
ナチュラルワインの世界へ。2001年に仕事を辞め、
ブドウ栽培と醸造学を学び始めました。
さらに詳しくは
「仏ロワールのナチュラルワインを牽引する女性醸造家ノエラ・モランタンの魅力」
をクリックください!
● ステラ・マリス ソーヴィニヨン2023 ●VDF Stella Maris Sauvignon 2023●
● ノエラ・モランタン / Noëlla MORANTIN ●
名称:ステラ・マリス ソーヴィニヨン2023
種類:白
生産者:ノエラ・モランタン
産地:フランス・ロワール
品種:ソーヴィニヨンブラン100%
アルコール度数:12.5%
酸化防止剤(SO2):15mg/L
酵母:天然酵母
容量:750ml
通常価格:4,431円(税込)
このワインは、ソーヴィニヨン・ブランを使用し、アルコール度数は12.5%。平均樹齢45年のブドウが、シレックス混じりの粘土質土壌で育まれました。収穫日は9月8日・9日とやや早熟ながら、収量は60hL/haと豊作。買いブドウは、ビオ生産者ミカエル・ブージュから調達しています。醗酵は自然酵母で3週間行い、その後、ファイバータンクで9ヶ月間熟成。残糖は0.8g/Lと辛口に仕上がっています。瓶詰め前にSO₂を15mg/L添加し、軽くフィルターをかけて仕上げました。グラスに注ぐと、透明感のある淡いレモンイエローの色調。香りは控えめながら、梨やリンゴのフルーティーなニュアンスに加え、ソーダ水や潮風を思わせる繊細なアロマが漂います。口に含むと、みずみずしくフレッシュな味わいが広がり、ハーブのような優しいフレーバーがアクセントに。透明感のあるダシのようなエキス感に寄り添うフレッシュな酸、そして滋味深いミネラルが美しく調和しています。ノエラ・モランタン自身がが提案するマリアージュは、白身魚のカルパッチョやアサリの白ワイン蒸し。海のエッセンスを感じるこのワインは、魚介類と相性抜群です。飲み頃は2025年から2030年まで。供出温度は9℃程度が最適です。ワイン名の「ステラ・マリス」は、聖母マリアの雅名であり、造り手ノエラの故郷であるブルターニュ・ポルニックの紋章にも由来しています。彼女のルーツと大地の恵みが詰まった、ピュアで心地よい一本です。
● レ・ピショー ソーヴィニヨン2023 ●VDF Les PichiauxSauvignon 2023●
● ノエラ・モランタン / Noëlla MORANTIN ●
名称:レ・ピショー ソーヴィニヨン2023
種類:白
生産者:ノエラ・モランタン
産地:フランス・ロワール
品種:ソーヴィニヨンブラン100%
アルコール度数:12.5%
酸化防止剤(SO2):10mg/L
酵母:天然酵母
容量:750ml
通常価格:5,201円(税込)
このワインはソーヴィニヨン・ブランを使用し、アルコール度数は12.5%。樹齢21年~45年のブドウが、シレックスと石灰を含む粘土質土壌で育まれました。収穫日は9月11日とやや早熟ながら、収量は50hL/haと恵まれたヴィンテージ。醗酵は自然酵母で3週間行い、その後、ファイバータンクで9ヶ月間熟成。残糖は0.2g/L以下の完全辛口に仕上がっています。瓶詰め前にSO₂を10mg/L添加し、フィルターをかけて清澄しました。
グラスに注ぐと、透明感のある淡いレモンイエローの色調。グレープフルーツやレモングラス、白い花の華やかな香りに、ほのかにミュスクのニュアンスが感じられます。口に含むと、ピュアでフレッシュな酸がクリスタルのような透明感を引き立て、上品で滋味深いミネラルがエレガントに溶け込みます。
ノエラ・モランタン自身がが提案するマリアージュは、タケノコの姿焼きや真鯛のポワレ。旬の食材が持つ繊細な旨味と、このワインの澄んだエキス感やミネラルの調和を楽しめます。飲み頃は2025年~2030年、供出温度は9℃程度がおすすめです。ワイン名「Pichiaux(ピショー)」は、かつての畑の区画名に由来。歴史ある土地の個性を表現した一本です。
● シェ・シャルル ソーヴィニヨン2022 ●VDF Chez Charles Sauvignon 2022●
● ノエラ・モランタン / Noëlla MORANTIN ●
名称:シェ・シャルル ソーヴィニヨン2022
種類:白
生産者:ノエラ・モランタン
産地:フランス・ロワール
品種:ソーヴィニヨンブラン100%
アルコール度数:14.5%
酸化防止剤(SO2):10mg/L
酵母:天然酵母
容量:750ml
通常価格:5,916円(税込)
このワインはソーヴィニヨン・ブランを使用し、アルコール度数は14.5%。樹齢35年~44年のブドウが、シレックスと石灰を含む粘土質土壌で育まれました。収穫日は9月6日と例年よりも早熟で、春の遅霜の影響により収量は25hL/haと減少。それでも、2022年ヴィンテージは凝縮した果実のエネルギーを感じる仕上がりとなりました。醗酵は自然酵母でじっくり3ヶ月行い、熟成は400Lの古樽で10ヶ月間。残糖は1.4g/Lの辛口。瓶詰め前にSO₂を10mg/L添加し、軽くフィルターをかけています。
グラスに注ぐと、透明感のあるレモンイエローの色調。パイナップルやカリン、マーマレードの熟した果実香に、マドレーヌケーキのような芳ばしいニュアンスが重なります。口に含むと、なめらかでスパイシーなアタックが広がり、豊かなボリューム感が印象的。透明感のあるエキスの奥に、塩味を感じる凝縮したミネラルと、重心の低い酸が美しく調和しています。ノエラ・モランタン自身が提案するマリアージュは、ホタテのソテー・サフランソースやオマール海老のオランデーズソース。芳醇なワインの風味と、クリーミーでリッチなソースの組み合わせが絶妙なハーモニーを生み出します。飲み頃は2025年~2035年、供出温度は9℃程度が理想的です。ワイン名「Chez Charles(シェ・シャルル)」は、かつてこの畑の所有者だったシャルル・ブシュ氏に由来。また、「Chez(~の家)」という言葉には、シェール川の名も掛けられています。歴史とテロワールが織りなす、奥深い味わいの一本です。
● LBL ヴィエーユ・ヴィーニュ ソーヴィニヨン2020 ●VdF LBL Vieilles Vignes Sauvignon 2020●
● ノエラ・モランタン / Noëlla MORANTIN ●
名称:LBL ヴィエーユ・ヴィーニュ ソーヴィニヨン2020
種類:白
生産者:ノエラ・モランタン
産地:フランス・ロワール
品種:ソーヴィニヨンブラン100%
アルコール度数:12.5%
酸化防止剤(SO2):10mg/L
酵母:天然酵母
容量:750ml
通常価格:7,260円(税込)
このワインは、樹齢54〜76年のソーヴィニヨン・ブランを使用。シレックス混じりの粘土質土壌で育まれたブドウを自然酵母で7ヶ月かけてじっくり発酵させ、400Lの古樽で24ヶ月間熟成させています。アルコール度数は12.5%、残糖はわずか0.3g/Lの完全辛口。瓶詰め前にSO₂を20mg/L添加、軽くフィルターが施されています。外観は、透明感のある麦わらがかったイエロー。グラスから立ち上る香りには、ライムやシトラスの爽やかな柑橘に、モミの木や森の香りが重なり、どこか静謐で奥行きのある印象を与えます。味わいは、ピュアでみずみずしく、旨味の詰まった透明感あるエキスがじんわりと広がります。細やかな酸、塩気を含んだ洗練されたミネラルが溶け込み、構成の美しさと品の良さが際立ちます。
収穫日は8月28日。収量は41hL/haと健全なヴィンテージ。使用されているブドウは「ボワ・ルカ(Les Bois Lucas)」の区画のもので、ワイン名「LBL」はその略称。ノエラ・モランタンが良年にしか仕込まない、まさに渾身のトップ・キュヴェです。彼女自身が提案するペアリングは、ホタテのカルパッチョやマトウダイのポワレ、サントモール・ド・トゥーレーヌなどの山羊チーズ。飲み頃は2023年から2033年、供出温度は9℃前後が推奨されています。清らかさと奥行き、そして静かなる力強さを備えた、唯一無二の存在感を放つ白ワインです。
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