オレンジワインと呼ばれる前から、彼らは、通常の白ワインとしてこの方法で醸造していた。
今も彼らにとっては、昨今オレンジワインと呼称されようが、通常の白ワイン。
R1年8月からシリーズ化しました『アトリエオッペ萩野氏×北摂ワインズコラボ企画』
R3年6月のオススメワイン!第23回目。
アトリエオッぺ萩野浩之さんについて詳しくは、下記写真をクリック下さい。
どのインポーターで、どのワインが紹介されるのか、毎月の連絡が待ち遠しいトミヅルです。
今回の萩野さん紹介ワインは、
可愛いアヒルのラベルが人気の、
半島のちょうど真ん中あたりの標高の高い場所にある、
イタリア中部トスカーナ州にある家族経営の小さなワイナリー
「カルロ タンガネッリ」が造る白ワイン。
「 アナトリーノ 2019 」
ラベルのイメージはポップで親しみやすく、
本当に気軽に楽しめるワインなのですが、
当主マルコ タンガネッリは、
確固たる信念のもとにその地域の伝統的なワイン造りを守り続ける、
とても硬派な造り手であったりもします。
ところで皆さん、「オレンジワイン」はお好きですか?
このアナトリーノは、最近よく耳にするまさに「オレンジワイン」なのですが、
どういうワインかと言いますと、原料はブドウです!!(え!そこから!?笑)
そんなこと知っとるわ!と怒られそうですが、
白ワインは白ブドウを先にプレスして、
絞った果汁を発酵させるのが一般的で、
赤ワインは黒ブドウを先に潰して(丸ままの場合もあり)発酵させ、
発酵が終わった後に絞るので、
皮の色素がワインに移ることで赤ワインになるという違いがあります。
簡単に言うとオレンジワインは、
白ブドウで赤ワインの造り方(皮ごと発酵)をすることで、
色がオレンジ色や褐色になり、
渋みや複雑味の強い白ワインに仕上がるというものです。
このタンガネッリの白ワインは、
オレンジワインとして日本で紹介されることが多いのですが、
2019年にマルコが来日した際に東京でミニセミナーが行われ、
ソムリエさん達から「なぜオレンジワインを造るのですが?」
という質問に対して彼はこう言いました。
![](https://hokusetsuwines.com/wp-content/uploads/2021/06/スクリーンショット-2021-05-31-16.10.10-869x1024.png)
「今、このようなワインを世界中で“オレンジワイン”と呼ばれていますが、
これは私たちの地域の伝統的な造り方をした白ワインなのです。」
実はイタリアや他の国にもこういった地域がたくさん存在していて、
単に昔は白も赤も造り方は同じだったという事にもなります。
その土地の個性を表現するワイン造りを突き詰めていくと、
ブドウの持つ味わいをできるだけワインに引き出すのと同時に、
ブドウの皮に付いている天然酵母で発酵させる彼らにとっては、
皮ごと発酵させることで酵母を最大限に活かすというのが、
とても大事になってきます。
「オレンジワインが流行ってるから、うちも造ってみよう!」
っていうワインではなく、流行る前から信念を持って、
昔ながらの白ワインの醸造法を守っているのです。
なので、あえて「オレンジワイン」とか呼ぶ必要もないですよね!?
一方、従来の白ワインを造りながら、オレンジワインが注目されることで、
白とオレンジを両方造っている生産者も世界的に増えていますが、
そういう場合は白とオレンジを分けて呼ぶ事で、
選ぶ方も分かりやすくていいと思います。
このアナトリーノは、柔らかく優しい口当たりですが、
とってもドライで程よい渋みがあり、テンションの高い明るいワインです。
野菜にも魚にも肉にも、あと季節も選ばずにいつでも楽しめるワインですが、
特に面白いのは麹・味噌・醤油などの発酵調味料、発酵食品や、
エスニックなどの辛い料理にもピッタリ!一年中大活躍間違いなしですね!!
是非、お試しください。
では、ワインの紹介!
● カルロ タンガネッリ/ Carlo Tanganelli ●
名称: アナトリーノ 2019
種類:オレンジ(白)
生産者:カルロ タンガネッリ
醸造地:イタリア/トスカーナ アレッツォ
原料:トレッビアーノ100%
アルコール度数:13.5%
酸化防止剤(SO2):46mg/L
容量:750ml
通常価格:3,080円(税込)
マセラシオンを約1週間施したタイプ。6ヶ月間のシュールリー。6ヶ月以上熟成させ、しっかりと色が抽出された外観をもつ白ワイン。
オレンジピール、黄桃、シェリーの深みのある香り。
まるみのある酸味と果実味。マセラシオン由来の旨みとコクがあり、余韻がほんのりスパイシーでドライなワイン。
柔らかく優しい口当たりですが、とってもドライで程よい渋みがあり、テンションの高い明るいワインです。
輸入元:トレジャーフロムネイチャー
下記にも、おすすめのナチュラルワイン・自然派ワインを随時紹介してます。
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