最近のスペインワインはハイレベルで、それでもってコスパがいい。で、オシャレ！！！

私の主観ですが、北摂ワインズで最近取り扱ったスペインの素晴らしい造り手のほとんどが、スペイン人ではなく、外からの移住者ばかりと感じている。

もっと言えば、色々な国でナチュラルワイン造りを経験し、最終色々な条件に合った土地がスペインであったのではと思える。で、もっと言えば、彼らの生産地は、スペインでも、ほとんど南仏の国境付近に存在し、南仏の自然派ワイン生産者と比較しても環境が類似しており、また交流や、情報交換がされていること。それと、予測ですが、南仏よりももっと土地代にコストがかからない。

びっくりなのが、初めてのヴィンテージにも関わらず、かなりのレベルでワイン作りが出来ています。以前に仕入れて一気に売り切れたヴィニエス・トルトゥーガもオランダ人かこのスペインカタルーニャに移住してきて、初ヴィンテージで凄いワインをリリースした。すいません、プログやネットで紹介する前に完売。だから、これから、世界の自然派ワイン作りには、かかせないエリアになる可能性があると思います。私たち自然派ワイン消費者にとっても、嬉しいことです。

で、日本人で自然派ワイン造りを海外で考えてる方がいらっしゃれば、南仏にも直ぐ行けるスペインのカタルーニャを生産地に選ぶというのは、条件的にも、新しい生産者が多いので、面白いかもしれません。

ということで、ここまで話たら察しがつくと思いますが、素晴らしいスペインカタルーニャの生産者とワインの紹介です。

【La despeinada　ラ・デスペイナーダ　（カタルーニャ・ガンデーザ）】

スペインカタルーニャ州テラアルタのボット村の高地にラ・デスペイナーダがあります。アレックス・テッシーさん（フランス出身）とペトラ・アンブロスさん（オーストリー出身）が一念発起してこの地に畑を買い、協同組合の設立し、ワイン造りを始める。（2016年頃）2018年がファーストリリース。

彼らは、搾汁のすべてをほぼ完全に重力によって行います。必要に応じて、手動ポンプを使用します。だから、彼らのピュアなワインとして現れてます。

アレックスは、南仏の港町トゥーロン出身。ルーマニアに数ヶ月住んでいた時に、大工仕事から始まり、地元のハウスワイン造りなど意識します。エルサルバドルに渡り、小さなユースホステルを運営していた時に、ペトラに出会います。2014年に2人は、ヨーロッパに戻り、しばらくオーストラリアに住もうとしましたが、文化と気候がギャップとなり、最終、彼らは、特にワイン生産者間の連帯、フランスへの近さ、そして比較的手頃な価格の土地のために、スペインカタルーニャ地方テラアルタを選択しすることになりました。

ワイナリーが立ち上がるまでの道のりは、壮大さにもかかわらず、それはいばらの道でした。「テントで眠った最初の数ヶ月。その後、この家を修理するまで2年間は、キャラバンを買い、車中での生活でした」とペトラは説明します。

ほんの数ヶ月前、彼らは乾燥した石造りの農家の遺跡の上にやっとそれを建てることができました。壁は、わらと石灰でコーティングされ、断熱性、通気性のある構造で建てられ、冬は暖かく、夏は涼しいです。シャワーには灌漑水を使用。現在、携帯電話やその他の電子機器を充電するための小さなソーラーパネルが設置してあります。フィールドツールを使用する必要がある場合は、発電機で電気を供給します。すべての準備が整い、冷蔵庫を購入することもできます。「ペトラは、21世紀の快適さを再びすぐに楽しめるようになると、笑顔でペトラは言います。

彼らは、パーマカルチャーを取り入れており、伝統的な農業の知恵を学び、現代の科学的や技術的な知恵を組み合わせて、通常の自然よりも高い生産性を持った生態系を構築し、人間の精神や、社会構造を包括した文化を目指しています。生物資源のフル活用、多機能、これらをベースに、単なるエコではなく、美しく、オシャレに暮らしをデザインしています。ある意味、最先端な生活スタイルだと感じます。理想ですが、なかなか出来ることではありませんね。パーマカルチャーは、彼らの生き方、ワイナリー運営に非常に役にたっています。

あと、彼らはワイン造りに望んでいるほど多くの時間を費やすことはできません。彼らは、他の仕事をしないと収入が安定しません。ペトラは地元ボットのキャンプ場のレストランで働いており、アレックスはセラーメネスカルの所有者を助けています。ガンデサで醸造所の建設を開始し、収入を安定させる為、協同組合として設立する必要がありました。

それでは、ワイン紹介に移ります。

EL CIEGO 18 エルシエゴ