注目ブルゴーニュの生産者が造るグルナッシュ!?
グルナッシュとは?
南仏の地葡萄。南仏では、シラー、グルナッシュ、ムールヴェードル、サンソーが代表選手。主には、グルナッシュとシラーがメジャー級。ムールヴェードル、サンソーは、どちらかと言うと、サブ的で脇役葡萄、味を調整の為の葡萄。南仏ってどこ?ラングドック、ローヌ、プロヴァンスなどの地域を指す。
ガメイと並ぶ、ワインマニアにとって、非常にポテンシャルの高い品種。
話を戻していきます。シラーの濃さや色、若干の味のしっかりしてるが単調。それに比べて、グルナッシュは色も鮮やかで味わいも華やかで対象的な印象。南仏メジャーワインとしては、この2種が大活躍!
*注目ポイント1
ワインショップならでは、私の経験からの視点でグルナッシュを解説していきます。グルナッシュ種は、素晴らしい生産者が造ると、なんと華やかで上品な味わいとなり、ピノ・ノワールと間違えてしまうほどの出来栄えになります。もちろん、グルナッシュの良さも活かしながら!
*注目ポイント2
実はここが一番大事なポイント!
実は、ブルゴーニュの有名大御所フレデリック・コサール、超注目の若手生産者ニコラ・モランが、南仏のグルナッシュをブルゴーニュに持ち込み、素晴らしいグルナッシュを作っています。ほぼ、交流のない実力ありまくりの、この2人の生産者。
わざわざ南仏の契約農家さんに自然な品質抜群のグルナッシュを生産させて、ブルゴーニュに持ち帰ってピノ・ノワール以外をつくるのか?
偶然の共通点。申し合わせたかのような同じ着目点。
で、ほぼ酸化防止剤を使わずして、こんなにも素晴らしいワインをつくれるのか?
それは、グルナッシュのポテンシャルや可能性を知っているのと、契約農家さんに徹底管理で良い葡萄を作ってもらってるからだと思います。2人がピノ・ノワールの自然派ワインの名手だから、ワイン造りを知り尽くした2人だから、造るイメージが出来るのです。マニア目線になってしまいましたが、普通に素晴らしいワインであることは、飲んで納得していただけると思います。
私の勝手な表現で言うと、名手が造るピノ・ノワールのイメージに柔らかな甘みが加わったワイン。それが、彼らが造るグルナッシュだと思います。
この2つのワインを飲んでみて、グルナッシュをブルゴーニュに持ち帰ってまで造りたいと思う2人のワイン生産者の思いを飲んで感じてほしいのです!
では、この2人の生産者とワインを紹介していきます。
フレデリック・コサール(ドメーヌ・ド・シャソルネイ)
現オーナーのフレデリック・コサールは1987年から10年間ブルゴーニュワインのクルティエとして働き、1996年ドメーヌシャソルネイを立ち上げる。2005年、 新たにワイン醸造所を建設し、その翌年にネゴシアン・フレデリック・コサールをスタートし現在に至る。シャソルネイ・デュ・スッド誕生のきっかけは、フ レデリック・コサールが、トゥールーズの近くに 住む家族に会いにいく途中、たまたま通りか かったブドウ畑に一目ぼれして、その所有者 (ロドルフ)を探し訪ねたことから始まった!まさ に偶然のなす奇跡のコラボ!
ワイン名: キュベG
種類:赤
生産者:シャソルネイ・デュ・スッド(
産地:フランス、ローヌ
品種:グルナッシュ100%
価格:2,500円(税抜)
シャソルネイ・デュ・スッド誕生のきっかけは、フ レデリック・コサールが、トゥールーズの近くに 住む家族に会いにいく途中、たまたま通りか かったブドウ畑に一目ぼれして、その所有者 (ロドルフ)を探し訪ねたことから始まった!フ レッドの持つワインのイメージをロドルフが忠実 に実現した奇跡のコラボワイン!2014年から 醸造所、そして2015年から畑をドメーヌ・フォン シプレに移し更なる質の向上を目指す。カシスのジャム、ドライプルーン、デー ツ、セージ、プラリネ、クレソン、黒オリー ブの香り。ワインはふくよかでコクとボ リュームがあり、完熟した黒い果実の凝 縮味を若いタンニンの収斂味が優しく引 き締める!
2,500円でこの美味しさは、ホントコスパ。グルナッシュのポテンシャルの高さを感じさせるワインです。
ニコラ・モラン(メゾン ニコラ モラン)
ブルゴーニュの若き革命児ニコラ・モラン氏、36才。父もブドウ栽培者ではなかった彼は、最初 トノリエ(樽職人)の道を歩き出します。しかし次第にワイン造りに魅了されるようになり、ボーヌの 醸造学校で学びなおします。ブルゴーニュでは異端児と見られている彼のワインは、長い間待ちわびていたブルゴーニュのナチュール!ヴォラティルアシドやブレタノマイセスをまったく感 じさせない、素直でクリーンな果実味、ブルゴーニュらしい畑の違いも明確に表現し、畑の偉大さも感じ取ることができます。
ワイン名: アントラヴィヌーズ
種類:赤
生産者:メゾン ニコラ モラン
産地:フランス、ローヌ
品種:グルナッシュ100%
価格:4,000円(税抜)
畑は軽めのトラクターで雑草を刈り、 トラクターが入れない斜面は馬を使うときもあります。堆肥は動物性のものを状況に応じて少し。基本的にはビオデナミ農法で、500 番や 501 番を撒 いています。 ブドウの収穫はとても気を使います。カセットは浅く、2段しかブドウを重ねません。ブドウが破れて発酵などが始まるのを防ぐためです。選 果は小さなテーブルで十人がかりで丁寧に行います。絶対に腐敗果を入れないためです。 セラーはとても清潔で、チリひとつ落ちていない感じです。醸造において、ポンプは一切使いません。できる限り重力を利用、どうしてもの場合は炭酸ガ スを使うこともあります。バクテリアの発生を防ぐため、樽内を何度もアルコールで拭きます。 発酵は古い伝統的大樽発酵と、内部にステンレスジャケットを内臓したベトン槽(コンクリート)を併用しています。上部が下部より少し小さくなって いるタイプで、この方がよりいい気がするそうです。除梗は場合によってはフルーティさを出してくれるので、やる場合もあるそうです。アルコール発酵は14 日間、搾る段階で窒素を少し使用、何度も試飲して搾るタイミングを見るそうです。熟成は基本バリックで、ベトン槽を使うキュヴェもあります。 亜硫酸は醸造過程では一切使わず、瓶詰時に赤は 10mg/L程。ブルゴーニュの名手が造るグルナッシュをどうぞ!
北摂ワインズ2018年に印象に残る美味しかったワインベスト3に入ったワインです。ホントに美味しかった。今でも余韻が残っています。